障害者雇用を考えている方は、『ジョブコーチ』という言葉を聞いたことがありますか?
ジョブコーチは、あなたの障害者雇用での勤務を支えてくれる人です。
この記事では、
- ジョブコーチって何?
- ジョブコーチっの支援内容は?
- ジョブコーチの対象は?
- ジョブコーチを利用するにはどうしたらいい?
- ジョブコーチを利用する費用はいくらかかる?
- ジョブコーチと就労定着支援事業との違いは?
について解説していきます。
ジョブコーチって何?
ジョブコーチとは、障害をもち、障害者雇用で働く方が障害特性を踏まえた専門的な支援を行い、職場に適応するのを援助することを目的とした人のことをいいます。
別名『職場適応援助者』ともいいます。
ジョブコーチには種類があります。
配置型ジョブコーチ
地域障害職業センターに配属するジョブコーチです。就職などの困難性の高い障害者を重点的な支援対象として支援します。
また、訪問型ジョブコーチ及び企業在籍型ジョブコーチと連携することもあり、その場合は効果的かつ効率的な支援が行われるように必要な助言や援助を行います。
訪問型ジョブコーチ
障害者の就労支援を行う社会福祉法人などに雇用されるジョブコーチです。
高齢や、障害、求職者雇用支援機構が実施する訪問型職場適応研修や厚生労働省が定める訪問方職場適応援助者養成研修を終了した者で、必要になる相当程度の経験や能力を持っている方が担当します。
企業在籍型ジョブコーチ
障害者を雇用する企業に雇用されるジョブコーチです。機構が実施する企業在籍型職場適応援助者養成研修又は厚生労働大臣が定める企業在籍型職場適応援助者養成研修を修了した者が担当します。
ジョブコーチの支援内容は?
ジョブコーチとは、障害者の方が障害特性にあった職業につき、適応できるように援助をします。
ジョブコーチはさまざまな障害の特性を理解し、企業側にも障害の特性を理解できるように説明し、職場環境を整える活動を行います。
障害者雇用で働く方には「作業手順を覚える」「仕事のミスを防ぐ」などの仕事のミスがないように仕事を行え、適応できるような支援や、「質問や報告を適切に行う」ことなど、働く上で必要なコミュニケーションの取り方に関する支援も行っています。
雇用される方の支援だけではなく、事業主や家族への支援も行なっているので、より安心して企業に適応できるような仕組みになっています。
たとえば、障害者への支援なら、
仕事の能率を上げる、作業のミスを減らすなどの仕事に適応するための支援。
事業主への支援としては、
障害を適切に理解し、配慮するための助言や、障害者が仕事に慣れることができるような仕事内容や指導方法の改善のための助言。
障害者の家族へは、
対象障害者の職業生活を支えるための助言
などの支援があります。
引用:政府広報オンライン
上記の図のように、障害者雇用として働く人だけではなく、その人の家族、職場の上司や同僚、事業主にも、障害のある方が適応できるように助言や援助を行っていきます。
最終的には職場の担当や上司が支援ができるように移行していくので、慣れてくると少しづつ頻度を減らし、支援の主体をジョブコーチから事業所の上司や同僚、職場の担当者に移行させていきます。、事業所の上司や同僚が自然にサポートできるように移行することを目指しています。
引用:厚生労働省サイトより
支援期間は標準的には2〜4ヶ月ですが、個別に合わせて1ヶ月から8ヶ月の範囲で設定をします。
ジョブコーチの対象は?
ジョブコーチの支援を受けられる対象者は、身体障害、精神障害、知的障害などの方で障害者雇用で働いている方や、自分の障害特性にあった仕事を探したい方、就職したけれど、今の職場に適応できていない方などが対象になります。また、企業で1ヶ月以上の間、週20時間以上働くことも条件になっています
基本的には障害者手帳、療育手帳を持っている方が対象ですが、手帳がなくても利用できる場合もあります。
公務員として勤務している場合は、非常勤職員や臨時職員として働いていて、雇用保険に入っている方が対象になります。
ジョブコーチを利用するにはどうしたらいい?
ジョブコーチを利用したい場合はどうしたらいいでしょう。
ジョブコーチを利用したい場合、働く企業のある地域の障害者就職センターやハローワークに申し込めば、利用することができます。
自らで申し込んでも構わないのですが、企業側からの依頼が多いです。
重要なのは雇用されジョブコーチに支援を受ける障害者雇用の方と企業の両方が、ジョブコーチの支援を受けることを同意していることです。両者が同意していなければ利用することはできません。
ジョブコーチを利用する費用はいくらかかる?
ジョブコーチは基本的には無料で利用することができます。
ジョブコーチと就労定着支援事業との違いは?
就労移行支援や就労継続支援などのサービスを利用して就職した場合に限り、就労定着支援というものがあります。
障害のある方が就労先の労働環境や業務ないように適応ししっかり定着して働けるように支援してくれるサービスです。
就職後6ヶ月経過後から3年6ヶ月まで利用することができ、1年ごとに支給決定期間を更新します。
ジョブコーチが無料なのに対し、就労定着支援は収入に応じて費用がかかります。
費用は前年の収入によって異なり、住民税が非課税の場合は自己負担はありませんが、前年の収入が204万円以上の場合は3500円の自己負担があります。
また、ジョブコーチは1ヶ月から8ヶ月の間でサービスが受けられるのに対し、就労定着支援は3年受けられます。
まとめ
この記事では、
- ジョブコーチって何?
- ジョブコーチって何をするの?
- ジョブコーチの対象は?
- ジョブコーチを利用するにはどうしたらいい?
- ジョブコーチを利用する費用はいくらかかる?
- ジョブコーチと就労定着支援事業との違いは?
について解説していきました。
障害者雇用で働くことが不安な方でも、ジョブコーチを取り入れることで企業に早く適応することができます。
ジョブコーチが取り入れられていたら、ぜひ積極的に相談してください。